まだまだ田舎であり、経済的にも、貧困層が多く、この地の女性たちは美しいにも係わらず貧困にあえいでいます。原因は山の無い、平原のような地形であると僕は思います。雨も少なく、山が無い為、川も停滞し水量も不足しています。日本の政府開発援助でダムも作りますが、この広大で平坦な土地に灌漑用水路をくまなくはりめぐらす事はできていません。土壌は痩せていて、雨頼みの稲作・・農作物もよく出来ません。抜け道のない貧困・・・そのため日本人との結婚を切望している女性も多いです。
基幹産業が農業であるので、素朴な人柄を持ち合わせている反面、国際感覚に乏しく、経済的に世界のトップを行く日本人の感覚とはかなりの距離、ズレがあることも否めません。
当社はこの点について、女性の教育を徹底して、単に日本語のみならず、国際感覚、日本人の礼儀を重んじ、人に迷惑をかけない観念、へりくだる事を美徳とする思想、価値観について教育しております。
イサーン地方は今まで、経済的に取り残されていましたが、タークシン首相の政策の元、コンケーン県をイサーン地方の中核として、整備開発を急いでいます。コンケーン県には、コンケーン国立大学(偏差値タイ国内第5位)も整備されインフラ、国際化、文化の開花共にこれからの都市です。
イサーン地方にはBOI企業(外資100%企業)の誘致も積極的な県が多いと言えます。(通常は、外資企業は外国企業との競争力がついていないと言う理由で規制されています。)

 
 

=グラセート ポー ピヤン=農業・足りる・僅かに =(自給自足)

コンケーンの稲作の風景と、グラセート ポー ピヤン。
タイ東北部は、その貧しい地域がら豊かさから取り残されてきましたが、テレビコマーシャルの影響などで、イサーン地方のほそぼそと農業をいとなむ人達でも消費文化に接して、新しく便利な家電製品・・・たとえば、洗濯機、テレビ、シャワー用の給湯器(こちらの給湯器はもともと水温が高いので、電気ヒーターによる給湯器です。)、パソコン、携帯電話などの商品をローンで買うようになりました。しかし、もともと所得の少ない人々の生活を急激な高消費生活がますます圧迫し、家計は豊かになるどころかますます苦しいものになっていきました。結果、一家ばらばらになって、バンコクへ出稼ぎなど悪循環に入ってしまっている、 そんなタイ国民を、心配しておられるのが、プーミボン・アデュンヤラデート国王です。(右)

王様はタイ国の農民に、商業主義による豊かさばかり追うのではなく、創意工夫で、有り余る土地を生かして、少しでも家計の足しになるように、一つの家族単位で 「グラセート ポー ピヤン」(自給自足)という手法で農家の生活を少しでも楽にできるように、自ら農村地帯に出向いて、実践指導なされてきました。僕は、ブーミボンアデュンヤラデート国王の偉大さ知るにつけ、この「グラセート ポー ピヤン」がいったいどんなものか、知りたかったのですが、今回機会を見つけて、その現場を見ることができたので、皆様に御紹介します。


図面を片手に農業土木の指導をされる、プーミボンアデュンヤラデート国王
出典「ラチャッカーン・ティー・9」より



「ラチャカーンティーガーオ」
(9世タイ国王)スカイブック社

 

 

 

 

 

 

 

 

 
■グラセート ポー ピヤン の実践
 

東北部は雨が少なく、広大な農地があるにもかかわらず、野菜は買うという矛盾に満ちた農村地帯でした。しかし、こうやって池を穿って、水を貯め、灌漑用水とすると共に、池で魚を飼いこれまた、食用とし、また、この池は牛や鶏の飲み水となります。左の端に小屋が見えていますが、ここにポンプがあり、水を吸い上げて灌漑しています。いうなれば、人工のオアシスといったところでしょうか?
実際この池の周辺の土地は湿潤で、池の無いところの砂漠のような土壌にくらべずいぶん豊饒な感じがしました。実際、この写真に移っているおじさんは、(マイサイプイ、チャイケーミー=科学薬品を使った肥料は入れていない)と得意そうでした。自分の池を見て、ご満悦のおじさん。

 

こちらに植わっているのは、それぞれパパイヤ、唐辛子、パクチーなど。こういった、少しずつの野菜でも、1年間を通して、家計への貢献はかなりの額になると思います。
こんな事は当たり前ではないか!と、ちょっと考えたらわかることじゃないか!思われると思いますが、タイ人男性は世界的にも有名は怠け者の性質をしていて、当たり前の事ができないので、創意工夫もできるわけもないのです。タイの女性の働き者であるのは、男性がちゃんとしていないという背景があります。タイの女性はこんな怠惰なタイ人男性にふりまわされる人生を送っています。一人でも多くのタイ女性に日本の男性と結婚してもらって、幸せになってもらいたいですね。

 
稲刈りが終わったところの、コンケーン県ナンポン郡の風景です。

僕が思うには、ブーミボン・アデュンヤラデート国王は、こういった自分の食べる分だけの野菜や魚の養殖を通して、漫然と農業をして、農閑期には朝から、お酒を飲んでいる農民に、年間を通して、趣味の域に近い家庭菜園を世話することにより、楽しみを増やし、あまり娯楽の無い農村の人々の生活に少しでも楽しみを増やしてあげようといった意向があるようにも思いました。

 
 

 



コンケーン県の基幹産業は農業。そのためか、人々には素朴で豊かな人情味が残っています。
また、イサーン地方の女性は男性と比べてとにかくよく働き、1日12時間以上働くことは日常的です。特に市場で働く女性の仕事ぶりには感心させられます。その一方でゆったりとしてる一面もみられ、その生活は無駄がなくつつましいものです。稲作にかかわる人は農閑期には、タイシルクを手作業で、織っています。
現代社会が失いつつある素朴で大切なものがここ東北部にあるといえるでしょう。




この地方はラオス系に属し、色も白く容姿もさほど日本人と変わりません。顔がチェンマイに比較すると丸顔でかわいい系です。
また、タイは世界でも有数の食料が豊かな国であり、(効率の悪い農業ですが、広さでカバーしています。)多少貧しくても食料に不自由することがありません。そのために先進国にみられるような拝金主義に染まることが無く、特にイーサン地方・コンケーン県では都会に比べると無理な金銭要求もしない融通のきく県民性がみられます。
また、これはタイ女性の全般にいえることですが、明るく人なつっこい笑顔で、性格は優しく尽くしてくれるところなどは、今では少なくなった昔の日本の女性像と重なります。そこに惹かれる日本人男性が数多くいます。



主食はくせがなく美味しいもち米。青いパパイヤを使った、ソムタムといわれるサラダが有名です。
宗教は、昔ながらの伝統で約95%以上が敬虔な仏教徒です。
また、 イサーン地方の農村の文化は、稲作や、村の寺や貯水池などの建設の際にはお互いが助け合って共同作業をする相互依存型の文化です。従って個人的に困ったときにでも、お互いに助け合っていくという精神が根強く残る、昔の日本の地方を思わせる土地柄です。タイ国は、第2次世界大戦中は、日本とは同盟国で、タイ国国家予算の1年分を貸与してくれました。タイと日本は宗教、歴史、王室どれをとっても、友好的な関係にある国です。